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執筆者の写真寺尾卓也

お皿にのっているものは何か


今日は、毎週恒例のFARMミーティングでした。


店舗の社員全員が集まり、

畑の様子を共有したり、

新しいメニューについて議論するのですが、


今日は、「盛り付け」について皆で深く考えてみました。

これはとても大切なことだと思うので、あらためて書き記しておきたいと思います。


企業経営として店舗運営を考えたときに、

「ブレを少なくする」というのは大きな課題です。

たとえば原価だと、1%のブレが経営に大きく関わってくるわけです。

経営規模が大きくなればなるほど。


これはどんな業態であろうと共通の課題なわけですが、

ほなこれをどうやって実現するか?

と言うところで、結構大きな落とし穴があると思うんです。


これは自分たちの失敗を踏まえて言える事ですが、

「レシピの強化だけでは上手くいかない」ということです。


ブレをなくすために、

一皿のポーションをg単位で落とし込み、

それがちゃんと運用される仕組みをつくる。

これが機能する部分はもちろんあるんですが、

これだけでは絶対に上手くいかない。


なぜか?


それは、

料理の一皿が提供するものは、

具材の重さではないから、だと思っています。


これは、飲食店が「サービス業」と言われる事にも関係していると思います。


もちろん、食べ物を提供するのは根幹の仕事なので、量は大切なんですが、

数字に置き換えたときに、

それってたかだか全体の価値の30%(一般的な原価率)でしかないんです。

じゃあ、お客様が感じる価値のうち、

残りの70%は何なのか?


ここに飲食店の本質があるように思います。


ほんで僕が僕なりに、

WE ARE THE FARMの70%は何かと考えたときに、

それはひとつではないけれど、

たとえば

「野菜を愛する気持ち」であったり、

「美味しい野菜をたらふく食べてもらいたい」という想いであったり、

もっとシンプルに「喜んでもらいたい」という感情だと思うのです。


だから、たとえば「盛り付け」を考えたときに、

それなりの量が盛られていることはもちろん大事やねんけど、

それ以上に、

そういった想いが「表現できているか」ということがほんとうに大事だと思うわけです。


料理の、機能面での良さ、口で感じる味とか、ちょうど良いボリュームとか、

それを皆で共有したうえで、

そこにどれだけ自分たちの世界観を上乗せできるか。それを皆で共有したい。

少しでも今日それが伝わったら嬉しいです。


だから、

ケールサラダは、

皿を小さくして、

その範囲で限界まで盛れ!!

ホールが運びにくい?

そんなの気にするな!

というのが答えです。


でもあくまでそれは手段で、

違うやり方で、

70%の価値を最大化できる方法があるならば、

それは全力でやろうぜ。

と思っています。


仕事はほんま楽しいね。



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